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<インタビュー>野口五郎、56周年フルオーケストラツアーに向けた覚悟と音楽への想いを語る

Дата публикации: 17-10-2026 03:00:00



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Interview & Text:田中久勝 / Photo:石阪大輔

 1971年のデビュー以来、日本の音楽シーンのトップランナーとして半世紀以上もの間走り続けてきた野口五郎。初の単独フルオーケストラ公演として全国を巡った前回のツアーでは、圧倒的な声量を誇るボーカルと、魂を揺さぶるエレクトリック・ギターの響きがオーケストラの重厚なシンフォニーと真っ向から交差し、各地で熱狂と深い感動を巻き起こした。その熱烈な反響を受け、自身の名前にちなんだメモリアルイヤー“56(五郎)周年”の来年、フルオーケストラツアー第2弾【billboard classics 野口五郎 PREMIUM SYMPHONIC CONCERT 2027 Beyond the dream!!~夢のその先へ~】の開催が決定した。

 2027年1月より山形、東京、大阪、福岡の全4都市を巡り、各地の名門オーケストラと共に、ドラマティックな音を紡ぎ出す。2月23日の大阪公演は自身の誕生日当日をファンとともに迎える特別な一夜となる。音楽家、表現者として、そして研究者、一人の人間として、彼はいま何を想い、どんな未来を描いているのか。探究心と温かなユーモアに満ちたその肉声にじっくりと耳を傾けた。

「夢のその先へ」──古希を迎えて語る、歌い続ける覚悟とオーケストラとの一期一会

── 前回のツアータイトル【KEEP ON DREAMING】から、今回は【Beyond the dream!!~夢のその先へ~】へと歩みを進められました。

野口五郎: 前回のツアーが終わったとき、僕の中に自然と湧き上がってきたのが「その先を自分で見てみたい」という強い想いでした。【KEEP ON DREAMING】も自分で考えたタイトルでしたが、今回はあえて一歩前に踏み出して、その先へ行ってみたいと。古希を迎えて、生身の人間である以上、永遠に命があるわけではありません。いつまでも昔と同じように高い声を出して、ロングトーンをどこまでも伸ばしていられるかなんて、僕自身にもわからない。もしかしたら突然、キーを下げなければいけない日が来るかもしれない。でも、僕自身はそんなつもりは毛頭なくて、ずっと今の自分が永遠であるつもりで歌い続けていきたい。そうやって歌い続けることこそが自分の一生の課題だと決めて、気がつけば55年以上が過ぎていました。

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前回公演の模様(2025年6月5日 東京文化会館大ホール)

── そのストイックな姿勢と同時に、野口さんはインタビューなどで「これが最後かもしれない」という言葉を非常に誠実に語られていますね。

野口: 何も言わずに突然ステージから去ってしまうことほど、聴き手にとって残酷なことはありません。「あの時、行っておけばよかった」と後悔を残してしまうのが一番嫌なんです。実は僕自身、昨年母親を亡くしました。残された側というのは、「もっとこうしてあげればよかった」「ああしてやればよかった」という悔いがどうしても残ってしまう。旅立つ人間は、どうしてもそういう想いを遺してしまうものなんです。だから僕は、アーティストとして全部を皆さんに聴いておいてほしいし、「もうこれが最後かもしれないから、聴きに来てね」と正直に伝えたいんです。でもそれは決してネガティブな意味ではなくて、もし来年も元気でステージに立てたら、「なんだ、またできたじゃん!」って皆で一緒に笑って喜べたら、それほど幸せなことはないじゃないですか。毎回それだけの覚悟と身を削る思いでマイクを握っているということなんです。

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── 音楽ファン、あるいは「最近の野口五郎のステージをまだ観ていない」という方にも、その切実な覚悟は強く響くはずです。今回も指揮・編曲はマエストロの渡辺俊幸さんが務められますが、お二人の協働作業はどのように進んでいるのでしょうか。

野口: 昨年もお世話になりましたが本当に素晴らしい方です。音楽の知識や技術がずば抜けていらっしゃるのはもちろんですが、何よりも僕の言うことを面白がって、すべて吸収してくださる。僕にとっては、かつて楽曲を一緒に作ってくださった筒美京平先生と同じような感覚なんです。京平先生のときも僕は若造のくせに何でも遠慮なく言いたいことを言っていましたが、渡辺先生とも頻繁に連絡を取り合って、ものすごい密度で意見を交わしています。今回のアレンジにも僕のアイディアやこだわりを生かしていただいています。オーケストラと僕の歌やギターが真っ向から対峙するような“VS”の掛け合いや、普通では考えられないような音のぶつかり合いを形にしていくプロセスは、本当に愉快で贅沢な時間です。

── 前回のツアーでは、各地のオーケストラとの出会いも非常に大きな財産になったと伺いました。

野口: そうなんです! あれが本当に刺激的で楽しかった。地方公演に行くと、リハーサルの合間や終演後に、コンサートマスターをはじめ現地のミュージシャンの皆さんと色々な音楽の話をさせていただいたんです。オーケストラって、地域や楽団によって音の表情や空気感がまったく違うんです。弦の響きの柔らかさだったり、金管の力強い鳴り方だったり、その土地その楽団ならではの息づかいがある。そうした現地の皆さんと心を通わせながら音を重ねていく体験は、僕にとってかけがえのない喜びでした。彼らと対話を重ねる中で、「音ってなんて不思議で魅力的なんだろう」と改めて強く感じさせられましたし、そのときの経験が、いま僕が取り組んでいる音響研究にもダイレクトにつながっているんです。今回も山形交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団、日本センチュリー交響楽団、九州交響楽団という素晴らしい名門楽団の皆さんとご一緒できるので、それぞれの街でどんな化学反応が起きるのか、今から楽しみで仕方がありません。

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音楽の枠を超えて広がる「音」への探求と愛娘との共演

── 音響研究といえば、野口さんが長年取り組まれている音の研究は、現在大学の医学部や工学部などアカデミックな場へと大きく広がっているそうですね。

野口: そうなんです、ありがたいことにどんどん広がっています。「音ってすごいんだよ」ということを、僕はどうしても伝えたいんです。漢字一文字の「音」ですけど、音は単に耳で聴いて心を癒やすだけではなくて、人を治してしまう力、人間の身体や細胞に直接働きかける可能性を秘めている。生演奏が持つ倍音や空気の豊かな振動の力というのは、研究の場でもほぼ証明されつつあるんです。だからこそ、フルオーケストラという生身の人間が約60人も集まって一斉に音を放つ空間は、とてつもないエネルギーを持った特別な場所なんです。

── 今回のツアーでも、ピアニストとして活躍されている愛娘の文音さんが出演されます。父と娘のステージ共演、そして音楽家同士としての共鳴についてはいかがですか。

野口: 文音との共演も本当に楽しみですね。今回はさらに踏み込んだ特別なセッションを構想しています。オーケストラの魅力って、全員が一体となった怒涛のような大音量だけではないんですよね。音の数を極限まで削ぎ落とした静寂の中で、一音のピアノの響きと歌声がどう寄り添い、どう溶け合っていくか、会場の皆さんにダイレクトに手渡しできたらと思っています。

公演情報

公演情報

【billboard classics 野口五郎 PREMIUM SYMPHONIC CONCERT 2027 Beyond the dream!! ~夢のその先へ~】

2027年1月16日(土)
山形・やまぎん県民ホール(山形県総合文化芸術館)
OPEN 15:00 / START 16:00

2027年2月10日(水)
東京・NHKホール
OPEN 17:00 / START 18:00

2027年2月23日(火・祝)
大阪・オリックス劇場
OPEN 16:30 / START 17:30

2027年2月25日(木)
福岡・アクロス福岡 シンフォニーホール
OPEN 17:00 / START 18:00

出演:野口五郎
指揮・編曲:渡辺俊幸
ピアノ:文音
管弦楽:
【山形】山形交響楽団
【東京】東京フィルハーモニー交響楽団
【大阪】日本センチュリー交響楽団
【福岡】九州交響楽団

<チケット>
全席指定 13,000円(tax in.)
チケット販売スケジュール:
プレイガイド先行(抽選):2026年9月26日(土)10:00~
一般発売(先着):2026年10月31日(土)10:00~

<公演公式サイト>
https://billboard-cc.com/goro2027

主催:ビルボードジャパン(阪神コンテンツリンク)
【山形】山形放送
【福岡】RKB毎日放送
共催:【山形】山形県総合文化芸術館 指定管理者 みんぐるやまがた
企画制作:ビルボードジャパン(阪神コンテンツリンク)
後援:米国ビルボード

<注意事項>
※未就学児入場不可
※枚数制限:おひとり様各公演1申し込み最大4枚まで
※車椅子をご利用のお客様は、各公演のお問合せ先までご連絡ください
※チケットはおひとり様1枚必要となります。チケットを紛失された方、または当日お忘れになった方はご入場できません
※チケット購入の際は、必ず公式サイトに掲載している注意事項をご確認の上、チケットをお求めください
<ご来場のお客様へのお願い:https://billboard-cc.com/notice>

公演に関するお問合せ:
【山形】エドワードライヴ 022-266-7555(平日11:00~15:00/土日祝休)
【東京】キョードープロデューサーズ0570-200-551(月・水・金・土 10:00~18:00)
【大阪】キョードーインフォメーション 0570-200-888(平日12:00~17:00/土日祝休)
【福岡】キョードー西日本0570-09-2424(11:00~15:00/日祝休)

関連リンク
野口五郎 公式サイト

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